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日帰りで楽しむ「きものの学び旅」関東編|織物や染物の魅力にふれる

お出かけ

きものに触れる機会が増えてくると、「この織り模様はどうやって作られているの?」「この染めって、どんな工程で仕上げているんだろう?」といった、着るだけではわからない作り手の技にも興味が湧いてきます。

今回は、関東エリアの長沼静きもの学院各校から、日帰りでアクセス可能な「織物・染物を学べるスポット」をピックアップしました。今年の夏の学び旅のきっかけとして、伝統の技法にふれる小さな冒険へ出かけてみませんか?

関東にもある!きもの文化を支える織物と染めの技

関東地方は、実は多様な「織」と「染」の産地が点在している地域。身近な土地で育まれてきた伝統の技法を知ることで、きものがもっと好きになるはずです。

モダンで粋な「銘仙」

大正から昭和初期にかけて、若い女性の間で大流行したのが「銘仙(めいせん)」。大胆な色づかいや幾何学模様が特徴で、今見ても新鮮な魅力にあふれています。

埼玉・秩父でつくられた「秩父銘仙」、栃木・足利の「足利銘仙」は、いずれも絣(かすり)の技術を使いながら、染めと織りが一体となった独特の風合いを生み出しています。

格式と誇りの「桐生織」

群馬・桐生の「桐生織(きりゅうおり)」は、高級帯や礼装に使われる、格調高い織物として知られています。金銀糸を使った緻密な模様や、シャリ感のある絹織物など、その多様さと技術力は全国でも高い評価を得ています。

平安時代から続くとされる桐生の織物文化は、今も現役の職人たちにより受け継がれています。

江戸の粋を映す「江戸小紋」

江戸時代、武士の裃(かみしも)に使われていた「江戸小紋(えどこもん)」は、型紙を使って細やかな模様を染め上げる技法です。遠くから見ると無地のように見えますが、近づくと繊細な文様が浮かび上がるという、粋な美意識が込められています。

江戸小紋は今もなお、礼装のきものや帯、小物などに使われ、型染めの魅力を伝え続けています。

関東エリアから日帰りOK!きもの文化を学べるスポット5選

ここからは、埼玉・東京・神奈川・群馬など、長沼静きもの学院の各校のエリアから日帰りで訪問できる、きものの学び旅にぴったりのスポットをご紹介します。

東京染ものがたり博物館 富田染工芸(東京都新宿区)

東京・新宿の住宅街にある「東京染ものがたり博物館」は、老舗染工場・富田染工芸に併設された博物館。東京染小紋や江戸更紗を中心に、江戸から続く染色の技法や作品を紹介しています。

粋でモダンな感覚を大切にしながら、東京の染め文化を未来へ伝えていくことを願いとして運営されており、型染めや手描きによる体験教室も人気。職人の技を間近で感じながら、トートバッグや使い袱紗、更紗ストールなど、自分だけの一枚を作れる貴重な場です。

公式情報:東京染ものがたり博物館|富田染工芸

東京染ものがたり博物館外観

江戸小紋・江戸更紗博物館 大松染工場(東京都墨田区)

東京・墨田区にある大松染工場は、江戸時代から続く「江戸小紋」と「江戸更紗」の技術を今に伝える老舗の工房です。併設の博物館では、型紙や染色技法に関する資料を展示し、伝統の手仕事にふれることができます。

事前予約をすれば、実際に職人と同じ糊・型紙・ヘラを使って本格的な江戸小紋染を体験することも可能です。

公式情報:江戸小紋・江戸更紗|大松染工場

江戸小紋・江戸更紗博物館 外観

ちちぶ銘仙館(埼玉県秩父市)

帝国ホテルを建てたフランク・ロイド・ライトが考案した大谷石積みの外装や昭和初期の特徴的な装飾の登録有形文化財の館内で、秩父銘仙の魅力と製造工程にふれることができます。ほぐし捺染による鮮やかな文様や、繭から糸を取る製糸、撚糸、織りまでを紹介。

また、高機(たかはた)を使った手織り体験や藍染・型染め体験も人気です。アンティーク銘仙や女優ポスターの展示も見応えがあります。

公式情報:ちちぶ銘仙館

ちちぶ銘仙館 外観

桐生織物記念館(群馬県桐生市)

1300年の歴史を持つ「桐生織」の伝統と技術を伝える記念館です。昭和9年築の建物は国の登録有形文化財で、館内には織機や資料を展示しています。格式高い織物文化をやさしく学べます。

桐生駅からのアクセスも良好で、1階では桐生織の小物や和装品などの販売もあり、まち歩きと合わせて楽しめるスポットです。

公式情報:桐生織物記念館

桐生織物記念館 外観

日本絹の里(群馬県高崎市)

養蚕から織物まで、絹のすべてを学べる体験型の博物館となっています。群馬の蚕糸業の歴史や各地の織物展示に加え、草木染や手織り体験も充実。繭クラフトや絹製品がそろうショップも人気です。

夏にはカイコの生態展示や自由研究にも役立つ特別展も開催されています。夏休みの自由研究にもおすすめです。

公式情報:日本絹の里

日本絹の里 外観

養蚕から織物まで、絹のすべてを学べる体験型の博物館となっています。群馬の蚕糸業の歴史や各地の織物展示に加え、草木染や手織り体験も充実。繭クラフトや絹製品がそろうショップも人気です。

夏にはカイコの生態展示や自由研究にも役立つ特別展も開催されています。夏休みの自由研究にもおすすめです。

公式情報:日本絹の里

まとめ

関東には、織や染の世界を気軽に体験できるスポットが意外とたくさんあります。歴史や技法を知ることで、普段着ているきものの見方がぐっと深まるはずです。

今回ご紹介した「きものの学び旅」は、着付けのレッスンと合わせて取り入れることで、学びと感性の両方が磨かれる機会にもなります。

学んだあとは、きものを着て出かける楽しさも味わってみましょう。
長沼静きもの学院は関東エリアに東京6校・神奈川2校・埼玉1校、仙台1校があります。
初めての方は、当学院の「無料体験レッスン」もお試しください。

体験レッスンの詳細はこちらのページをご覧ください

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