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  • ~Made in Japan’きもの’伝承を目指して~
    「桑の木植樹祭」

    【開催日】2016年3月8日(火)
    3月8日(火) 長沼静きもの学院は、碓氷製紙農業組合へ桑の木を500本寄贈し、それを記念した植樹祭が開催されました。

~Made in Japan’きもの’伝承を目指して~ 「桑の木植樹祭」

長沼静きもの学院は、 2016年2月7日(日)に開催した長沼FESTA!!のエントリー料10%を碓氷製糸農業協同組合へ還元し、着物の生地となる絹の元となる 蚕が育つために必要な桑の木を500本寄贈しました。

それを記念して3月8日に植樹祭が開催され、長沼秀明代表をはじめ長沼FESTA!!出場者・生徒の皆様・ 講師が参加しました。

当日は、桑の木が立派に育つよう祈願した後、実際に長沼静きもの学院のメンバーが500本の桑の植え付けを行いました。

3年後には、今回寄贈した桑の葉を食べた蚕の繭で美しい純国産の絹が出来上がる予定です!

ご関係者様からのメッセージ

群馬県農政部蚕糸園芸課

絹主監 毛利弘様

植樹祭の開催おめでとうございます。また、桑苗の植え付けお疲れ様でした。

群馬県は、繭生産量、生糸生産量とも全国一の蚕糸県であります。

平成26年6月には「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産登録され、改めて蚕糸業に注目が集まっており、県では今後とも蚕糸業を維持継承していきたいと考え、様々な蚕糸振興施策を実施しております。

私達の仕事は繭、生糸の生産振興が主で、いわゆる川上部門ですが、着物の着付けなど消費者に近い川下部門の方々との連携が重要と考えております。

碓氷製糸農協の視察や植樹祭での桑苗の植え付け体験で知り得た繭、生糸の生産現場の様子を日頃の仕事を通じて多くの方に伝えて頂き蚕糸・絹文化の維持継承に役立てて頂ければ幸いに存じます。

慣れない作業で汗もたくさんかかれたかと思いますが、皆様が植えられた桑苗が大きく育ち多くの繭に生まれ変わることを願い挨拶とさせて頂きます。

一般財団法人 大日本蚕糸会

常務理事 安藤俊幸様

一般財団法人大日本蚕糸会は、平成19年度から養蚕農家が生産する繭、製糸会社が作る生糸、機屋が織る絹織物の連携した生産体系を確立するため、「蚕糸・絹業提携支援緊急対策事業」を展開しております。生産履歴の明らかな「純国産絹織物」を国内の着物愛好家の皆様、一般消費者の皆様にご提供するものです。

以前は、農家、製糸会社、機屋がそれぞれ独自で宣伝し、有機的な繋がりに欠けていましたが、本事業を行うことにより、お互いの事業の内容を理解し合い、より良い「純国産絹織物」づくりに努めてきております。

このたび、株式会社長沼様の関係者の皆様が、繭を生産する現場である養蚕農家の桑園で桑を植樹する活動に参加されたことは、繭の生産活動の理解をより深めることとなると確信しております。今後とも「純国産絹織物」をご愛顧賜りますようお願い申し上げます。

代表からのメッセージ

長沼静きもの学院

代表 長沼秀明

日本の四季や風土がもたらす自然の恵みから生まれる上質の生糸や染料・・・

そこに伝統工芸職人の技を織り交ぜながら生産される絹製品・・・

その工程から見られる「モノ創り」へのこだわりは私たちに多くの感動を与えてくれます。

私たち「長沼静きもの学院」は、着付の技術だけでなく、着物や帯の生産工程なども含めて着物という日本固有の伝統文化の魅力を様々な角度から伝承し続けてまいりました。

かつては日本の産業の近代化の中心であった絹産業も、海外からの輸入や化学繊維の普及の流れの中で、国内の生産量は縮小の一途をたどっています。

現在では、絹製品のうち国内で生産された生糸の使用はわずか0.5%とも言われています。

そのような状況の中で、群馬県を中心とした絹産業に携わる方々の「日本の生糸を守ろう」という心意気に私たちは大いなる感銘を受け、この度500本の桑の木を寄贈させていただくこととなりました。

植樹をさせていただいた苗木に桑の葉が実る3年後を今からとても楽しみにしております。

この尊い文化や産業を絶やさぬためにも、私たちはこれからも、より多くの方に着物の素晴らしさをお伝えし続けていくことをお約束致します。